Happy Pride! トロントLGBT当事者のつぶやき
こんにちは、トロントオフィス ゆうたです。
先週末は、トロントプライドパレードでしたよ!当事者の私は…今年もとりあえず何も考えず楽しんでパレードに混じって歩いてきましたよ☆まじ暑かった〜死ぬかと思ったおじちゃん笑笑。
ほぼ毎年恒例、カナダの若き首相ジャスティントゥルドー様もマーチング(くそー、丸3年カナダにいてニアミスも数回してるのに未だ生ジャスティンにお目に掛かれてない…沿道で見てた友達が激写、遠目でもイケメンやわぁ〜)
もうね、みんなはっちゃけてます。カラフルな服を身につけて、男が女になったりバイスバーサ、トップレスどころかフルヌードもあり、まさにカーニバルもしくは陽気なヘルタースケルター!
実はね…私プライド系のイベントも組織も好きじゃないんです。食わず嫌いでもなく、クローゼットなホモフォビアとかでもなく、あまり関わりたくないというスタンスです。日本でそこら辺の活動をひとしきりしてきて、正直いい思い出がないんですよね…。当事者どうしのいさかい、意見の相違による対立、嫌という程見てきた(あたし大学のゲイサークル自分が代表になった代で潰したし…)。日本でも今そこそこ大きなイベントになってきた東京レインボーパレード、あれ昔別の団体が運営してたって知ってる人、どれくらいいるかな〜??あれ元祖の団体に私ちょこっと足突っ込んでたんすよね。そこで見たこと語ることはしませんが、同じ理想を掲げる者どうしが憎みあって離れて…。若者よ、大人の世界って汚いのよ、みんなで仲良くなんて決してできないから。マウント張り合って意見戦わせて、それでいていい結果が生まれるとは必ずしも限らない。
私はそうした日本での経験もあって、思想を掲げる系のものには極力関わらないことにしています。そうしたいさかいはもちろんここトロントにもありますよ。2年前のパレードだっけか?黒人さんのLGBT団体が、メインを張ってる団体(白人さん主導)に抗議するためにマーチング中に立ち止まってパレードをストップさせるなんてハプニングもありました。悲しいよね…。
私個人としては、自身と私の身近の人が幸せであって初めて大多数の人にも幸せを与えられるって思ってます。ほら、マザーテレサも言ってるでしょ?世界を救いたいのであれば、まずはあなたの周りの人を救いなさいって。
私がトロントのプライドパレードを嫌いじゃないところは、主張もさることながら、もう夏の一イベントとして市民みんなが心から楽しんでいるってこの空気感です。このパレードだけ見たらまぁトロントのLGBTシーンはなんて理想郷に思えるでしょう。ほんとはね、すごいよ怖いよ、日本と比べて人種のベクトルでのハイエラーキーが追加されるから。今回私の参加したACASというアジア系のLGBTQ団体での勉強会でも、DISCONNECTというトピックで、トロントというこの多文化都市であってもアジア系が苦労する瞬間など、3時間もノンストップで語り合えてしまいますからね。あの生き馬の目を抜くような東京のゲイシーンの3倍はヒエラルキー感じる…。
どこにいたって、差別はなくならない、当事者間でさえ不理解は生まれる。がっかりした?日本で閉塞感を感じてる同朋諸君??
じゃあどうすりゃいいの?あたしだってわかんね〜よ笑笑。でもね、個人でできるとしたら、差別をなくすでなく、差別から逃げるでもなく、差別を理解して動じなくなることが大切なんじゃないかなって。それがマイノリティとして生きるために必須だってこと。人間である限り色眼鏡が外せないなら、せめてこちら側は6色レインボーのサングラスに掛け替えなきゃ、多角的に物事を見れる考えられるように。それができるようになることが、強くなるための第一歩かな。見えてるものは人それぞれだって。
どうしても日本にいると相手も同じ土俵で物事を考えてるの前提で話が進みますよね。でもトロントではそれがないから。いろいろ苦労しますよ。でもね、それが当たり前に思えてきて…DISCONNECT(分かり合えない)が当然となってきてはっきり見えてくる、CONNECT(運良く分かり合えた)できた人たちの大切さ。その人たち(今の私であれば家主のおじいちゃん、ひろこさんゆみちゃん、生徒の皆さん、カレッジからのマブダチ…)が幸せであるために日々やることをやって努力していく。それを続けていくことで、どんどん自分が強くなっていける気がする。
うちのオフィスのビルでセキュリティやってるFTM志望のおにいちゃん(性別としてはまだ女性)。いつもは防弾チョッキのユニフォーム着た男前だけど、パレード当日私服の彼に会って「ハッピーパレード!」ってハグしたときに気づいた彼のモノホンのおっぱいの柔らかさ。そんな驚きとともに彼と知り合えた不思議なご縁。そんなつながり一つ一つが、私がここにいる意味を作っていくんだなって。
ね、こんな世界、体験してみたくない??日本にいて何となく辛いって感じてる私のお仲間さんたち。もっと鮮烈な辛さを味わいに来ればいいよ。そこから強くなることを身につけていこうよ。大丈夫、トロントにはたくさんのロールモデルがいるから。きっと自分の理想の生き方を描ける出会いがたくさんあるはず。
海外留学を希望しているLGBTQ諸君、ぜひトロントの、私ユウタにご相談を☆