モチベーションが大事。
こんにちは!トロントオフィスのミチルです。
「Ehをうまく使いこなしたい」
私の最近の小さな目標です。こちらに住んでいる方は聞いたことがあると思いますが、語尾に「eh(エィ)」を付けるのはカナダ特有の言い回し。在トロント17年のヒロコさんに確認したところ、アメリカでいう「~, right?」や「~, huh」と同じ感覚で使うそうで、日本語にすると「~でしょ?」「~だよね」あたりでしょうか。日本語の方言にも見られるように、その土地特有の言い回しというのはローカル感や親密感をもたらすものですよね。もちろんこれを攻略しただけでカナディアンになれるわけではありませんが、その土地に馴染もうとする努力は大切かなと思うのです。At least I try, eh?
では今日も張り切っていってみましょう!
私は日本にいた時期に英会話講師をしていたことがあるのですが、その時に強く感じたのが、英語が上達する上でキーとなるのが、「動機(motivation)」だということです。動機は馬の鼻先にぶら下げるニンジンのようなもので、英語を勉強し続ける活力になります。
なぜ動機がそれほど大事かというと、語学学習には終わりがないからです。言葉は流動的で、日々新しいワードが生まれ、一方で廃れていく言葉もあります。冒頭の「Eh」のようにその土地のみで使われる言い回しもありますし、学生と社会人では使う単語も違ってきます。少しステップアップしたと思ったら自分はまだまだだと打ちのめされるこの感じ、日々生きた英語に触れている留学生の皆さんなら実感しているはずです。
だからこそ、動機は具体的であればあるほどいいんです。「お世話になったあの人に英語でお礼の手紙が書きたい」とか、「憧れの映画俳優に会って感想を述べられる程度の英語力を身に着けたい」とか、「年一回のマイクロソフトの新作発表会に参加して同業者と意見を交わしたい」とか。それが漠然と「英語が話せるといいな~」では、打ちのめされたときに浮かび上がって来られません。
ここでご紹介したいのがこちらの勉強熱心なお母さま、セツコさんです!
セツコさんはトロントオフィスのボス、ヒロコさんのお母さんです。今回、ヒロコさんの出産に合わせて日本から2カ月の滞在予定でやって来ました。カナダは初めてではありませんが、長期で生活をするのは初めて。セツコさんにとってトロントの毎日は新鮮なことだらけで、最近の口癖は「なんか、不思議」です。
そんなセツコさんの不思議に、私はなるべく答えるようにしています。日本では習慣として無いこと、起こりえないことも、こちらでは理にかなっているから存在していることがたくさんあります。セントラルヒーティングしかり、レストランの支払いしかり、交通機関の仕組みしかり。
納得できることもできないこともあるでしょうが、セツコさんは理解し、順応しようと努力しています。英語についてももっと話せるようになりたいと単語帳を見たり、テレビに表示される単語を音読したり、自分で聞き取った英語を私に確認したりしています。なぜなら今のセツコさんには、第一言語が英語になるだろうお孫さんとコミュニケーションが取れるようになりたいという「動機」があるからです。
ヒロコさんの赤ちゃんが数年後におしゃべりな女の子になっている頃も、セツコさんはきっとまだ英語上達の道の途中にいると思います。でもその時はお孫さんから新しい言葉を教わって、学ぶことを継続的に楽しんでいてくれるといいなぁと願っています。